ノルバスク服用とビルダグリプチンの併用と寒さ

ノルバスクは現在日本で一番使われている高血圧治療薬の1つです。その有効成分アムロジピンはL型Caチャネルを阻害することにより血管平滑筋内へのCa流入を防ぎ、血管平滑筋の収縮を妨げ、結果として血管が拡張して血圧が下がります。この薬がなぜ日本で最も使われているかというと、降圧作用が他の物より高いから、また1日1回の服用で済むからです。類似薬のアダラートCR錠も1日1回の服用で済みますが、歯肉肥厚などの副作用が出やすいため、長期的服用ではノルバスクの方が問題なく使える薬です。
このノルバスクは併用で注意しなければならない薬が沢山あります。なぜならノルバスクの有効成分アムロジピンは薬物間相互作用で度々問題となるCYP3A4、P糖タンパクによって体内から消失するためです。この消失経路が重なる薬と併用した場合、消失速度が低下し、それぞれの作用が増強されます。
糖尿病治療薬の中ではスルホニルウレア系血糖降下薬がCYP3A4で代謝され、相互作用が出るのが有名です。近年発売され、今では糖尿病治療に高頻度で使用されているビルダグリプチンはノルバスクとの飲み合わせに問題があるのでしょうか。答えは、ビルダグリプチンは特に問題ありません。ビルダグリプチンは比較的薬物間相互作用が起こらない薬で副作用も出にくい薬なので安心して使用できるでしょう。
また寒さによるノルバスクの治療効果への影響に関してですが、寒さは血管を収縮させるため、寒くない時期と比較してノルバスクを使用していても血圧が下がりにくくなることがあります。それはなぜかというと体がその寒さを認識し、自律神経系の作用によって、血管を収縮させ、表面積を小さくして、熱を外部に逃がさないようにしているためです。